鎌田浩毅 著『新版 一生モノの勉強法』は、社会人でも続けられる効率的な学習法を紹介した一冊です。特に20代の若手社会人にとっては、今後のキャリアを形成する上で欠かせない「学び方」を学ぶ絶好の機会になります。本記事では、同書のポイントを整理し、実際に活用できる方法を紹介します。
📖 書籍情報
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1. 戦略的な勉強法とは?
鎌田氏は、勉強を「つまらないもの」として捉えるのではなく、戦略的に楽しく学ぶことが重要であると説いています。
そんなことはわかってる。それができたら苦労しないって。とそう思う気持ちを一旦抑えて、続きを読んでみました。
(1) 興味を持つことで学習の質が上がる
仕事で関わった商品があるなら、その商品がどこから来たのか、どのように作られ、どのように流通しているのかを調べてみましょう。単なる作業ではなく、探求の姿勢を持つことで、学ぶこと自体が楽しくなります。
→与えられた仕事をこなすだけで大変な時もあるけれど、仕事を終えられればその過程は自由。
それならば、その自由を自分の成長のために使ったらいい!単なる作業は面白みがないですが、作業の過程を自己の成長のために使えると考えたら、少しは面白く感じられるのではないでしょうか。
私は自分が楽しいと思えないことには、なかなか手が進まないので、なんでもその過程に楽しみを見つけようとしてしまいますが、少し通づることはあるのかも…
(2) 「コンテンツ」「ノウハウ」「ロジカルシンキング」の3つを磨く
- コンテンツ能力:知識の中身を深める力。
- ノウハウ能力:仕事を円滑に進める具体的な技術。
- ロジカルシンキング能力:論理的に考え、アウトプットする力。
これらを意識して学ぶことで、仕事の質が飛躍的に向上します。
・コンテンツ能力は、業務に必要な専門知識を蓄え、幅広い情報をインプットする力です。自分の担当領域だけでなく、関連する分野にも目を向けることで、より総合的な視点を持つことができます。
・ノウハウ能力、これは単なる知識の蓄積ではなく、実践的なスキルとして応用できる力を指します。仕事の進め方や効率的な方法を学び、経験を重ねながらスキルを向上させることで、より高いパフォーマンスを発揮できます。
・ロジカルシンキング能力は、論理的に考え、的確に問題を解決する力です。複雑な課題に直面した際にも、適切な方法で整理し、最適な解決策を導き出せるようになります。
これら3つのスキルを意識して鍛えることで、ビジネスの場面での判断力や対応力が格段に向上し、成長のスピードも加速するでしょう。
2. 勉強時間を確保する方法
とはいえ、忙しい社会人にとって勉強時間を確保するのはとても難しいですよね。工夫をして、一緒により多くの時間を作っていきましょう。
(1) 「オン」と「オフ」の切り替えを意識する
人間は24時間集中し続けることは不可能です。したがって、
- 仕事の合間に短時間でも学習の時間を確保する。
- 休むときはしっかり休み、オンとオフを明確にする。
といったメリハリをつけることが重要です。
筆者の場合、昼休みには教養、趣味、趣味、勉強の順に重きを置き、その日のコンディションに合わせて何を学ぶか決めているそうです。
私自身も、朝の気分で今日は読書か、勉強か、SNSへ日々の記録のための投稿をするのか、もしくはその日の夕方の予定を考えて鞄の中に2つくらいは詰めて出かけます。そのため、出先で気分が変わっても、ただぼーっと時間を消費することはせずに、自分のやりたいこと、やるべきことに時間を使うよう意識しています。
ところで、東京大学経済学部を卒業し、クイズノックのメンバーとして知られる伊沢拓司氏は、受験生時代、メリハリを意識して勉強していたそうです。あるバラエティ番組で、夜10時以降は勉強しないという自分ルールを決めていたと語っていました。
このように、このように、自分のスタイルに合わせて時間の使い方を工夫することで、限られた時間の中でも効率的に学びや趣味に取り組むことができます。
そうした意識を持つようになってから、私はスマホのアラームやタイマー機能を活用しだしました。
時間を決めて、作業時間を区切ることで、次の作業に切り替えやすくなったり、ダラダラと作業やネットサーフィンをしなくなりました。おかげで、メリハリがつくようになりました!
(2) 通勤時間を活用する
現代のビジネスパーソンにとって、通勤時間や移動時間は貴重な学習時間です。そして、通勤や移動時間は勉強のゴールデンタイムにあたります。特に電車通勤の人は、毎日一定の読書時間を確保できる恵まれた環境にあるといいます。本を読んだり、音声学習を活用することで、日々の積み重ねが大きな成果につながります。
満員電車の中でも、耳から情報を取り入れることは可能ですし、立ったままでも本やスマホ、タブレットを使うことができます。最近では電子書籍のダウンロードや、音声で内容を聞けるサービスも充実しているので、自分に合った方法を取り入れていきたいですね!
おすすめの学習方法:
- 電車やバスでは読書をする
- 音声学習(オーディオブックやポッドキャスト)を活用する
- スマホでメモを取りながらアイデアを整理する
3. 読書を通じて学びを深めるー知の武器としての読書
読書は知識を得るだけでなく、考える力を養う重要な手段です。本書では「読む力」が衰えている現代において、読書がますます重要になると述べています。読書をすることで、知識を広げ、新しいチャンスをつかむ準備が整えましょう。
(1) 知識の偏りをなくすために、多様な本を読む
興味のある分野の本だけでなく、異なるジャンルの書籍にも手を伸ばしましょう。多様な知識が新しい発想を生む源泉となります。
(2) 読書は人生のチャンスを広げる
本を読むことで、新しい世界を知ることができます。たとえば、絵画の本を読むことで、美術館に足を運び、新たなインスピレーションを得ることも可能です。
(3) 書籍購入は未来への投資
本はコストパフォーマンスの高い投資!
家賃や光熱費のように、書籍代も確保する習慣をつけましょう。
読書がもたらすメリット
- 社会を知るアンテナが増える
- 新しいアイデアが生まれる
- 論理的思考力が鍛えられる
知識を深めるためには、読書が欠かせません。
読書の幅を広げることで、新たなビジネスチャンスやキャリアの可能性を広げることができます。
また、論理的思考を鍛える手段としても有効です。
さらに、新しいアイデアを生み出すヒントになることもあります。
そして、リラックスできる時間としての側面も持っていると思います。
4. 効果的な本の選び方
(1) まずは「速く読めそうな本」から手に取る
初心者向けの入門書や、図解付きの書籍を活用すると、無理なく読書習慣を築くことができます。
本を読み始めてみたけれど、内容がわかりにくく、先になかなか進めないのであれば、一度中断して、少し戻ったページから読み直すのもいいと思います。そうして、何度も読み返すことで、自分のペースで理解をし、自分のもの(知識)にしていけるのであれば良いことだと思います。
とはいえ、何度読み直しても理解しづらい、もしくは、1つ理解しても、少し読み進めた先で、何度も理解に苦しむ壁が出てくる本の場合、それは読み手の力不足なんかではなく、書き手の書き方がよくないといいます。その場合は、難しく、書かれてしまった本にあたってしまったのだと思って、途中で読むことをやめてしまってもいいそうです。
「無理に難しい本を読み続けるよりも、自分に合った本を選ぶことの大切さ」に触れると自然ですね。
無理に最後まで読み切ることが重要なのではなく、自分にとって理解しやすい本を選ぶことも大切です。難解な表現が多い本より、別の著者が書いた同じテーマの本や、よりわかりやすい入門書を読むことで、スムーズに知識を深められることもあります。
また、少し時間を置いてから再挑戦すると、以前は難しく感じた内容がすんなり頭に入ることもあります。大事なのは、無理をせず、自分に合ったペースで学ぶことですね。
(2) 著者のプロフィールを確認する
信頼できる著者の本を選ぶことで、より実践的な知識を得られる。
ただ情報を知るだけでなく、著者の経験や専門性に基づいた知見を吸収することで、実生活や仕事で役立つ具体的な知識を学ぶことができます。また、著者がどのような背景を持ち、どの分野で活躍しているのかを調べることで、自分が学びたい分野に適した書籍を見極める判断材料にもなります。質の高い書籍を選ぶことが、学習効果を最大化する鍵となります。
私の場合、その人のバックボーンに惹かれて本を買ってしまうこともあります。
自身と出身が同じだったり、仲良くなりたい方と同じ大学を卒業していたりと、親近感を持ったり、持ちたいと思った方の本を手に取ってしまいがちです。
そうしていると、気づいた時にはいろんなジャンルの本を読んでいたりします。
5. 実践的な学習のすすめ
知識を得たら、それをアウトプットすることが重要です。
(1) 学んだことをSNSやブログで発信する
学びを言語化することで、知識の定着率が上がります。また、発信することで同じ興味を持つ人とつながることができます。
(2) 「本を読む → 実践する → まとめる」のサイクルを作る
本を読んで終わりにせず、学んだことを実践し、ノートにまとめることで知識が定着します。
これは、私がブログを始めた理由の1つでもあります。まだまだ、読みにくいブログかと思いますが、成長していきたいと思っています。
次でこの記事のまとめです。
ここまでお付き合いしてくださった方、ありがとうございますˊᵕˋ
まとめ
『新版 一生モノの勉強法』は、社会人や、これから!という20代が効率的に学び、将来のキャリアを築くための実践的なヒントが詰まった一冊。
そして、人生の戦略として勉強を位置付けることの重要性を教えてくれる一冊です。
✔︎ 戦略的に学ぶことで勉強は面白くなる
✔︎ 時間を上手に活用し、勉強時間を確保する
✔︎ 読書を通じて知識の武器を増やし、人生のチャンスを広げる
✔︎ 学んだことをアウトプットし、知識を定着させる
私もこの本の内容を実践して、自分自身の『知の武器』を手に入れて行きたいと思っています。そして、これからのキャリアや人生に、この『武器』を活かしていきたいと感じています。
今、同じように今後の挑戦に向けて一歩踏み出す皆さんも、一緒にこの道を歩んでいきませんか?一緒に学び、成長していけたらと思います。
文献: 鎌田浩毅『新版 一生モノの勉強法』,ちくま新書, 2023年.
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